映画ドラえもん 地球交響楽は面白い??最新作を語る

ドラえもん

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』が2024年3月1日より公開されていますね。皆様もうご覧になりましたでしょうか。こちらの映画ですが、個人的にはつまらなくはないのですが全体的に惜しい・少し気になる点が多く、例年以上に子ども向けに作られているなという印象でした。本記事では地球交響楽のあらすじと実際に映画を見て良かった点、そして気になった点について書いていきます。

ぜひ最後までお付き合いください。

あらすじ

「学校の音楽会に向けて、苦手なリコーダーの練習をしているのび太。

その前にあらわれた不思議な少女・ミッカは、のび太の吹くのんびりのんきな「の」の音を気に入り、音楽がエネルギーになる惑星でつくられた“音楽【ファーレ】の殿堂”にドラえもんたちを招き入れる。

ミッカはこの殿堂を救うため、一緒に演奏をする音楽の達人【ヴィルトゥオーゾ】を探していたのだった!

ひみつ道具「音楽家ライセンス」を使つかって楽器を選び、ミッカと共に演奏することで、

少しずつ殿堂を復活させていくドラえもんたち。

しかし、世界から音楽を消してしまう不気味な生命体が迫ってきて、地球にも危機が・・・!!

はたして、“音楽の未来”、そして地球を救うことができるのか!?」

https://doraeiga.com/2024/#story

というあらすじになっています。

本作は音楽をテーマとした作品となっており、ドラえもんとのび太たちが音楽と歌を楽しみながら世界を救う冒険をするというお話になっています。映画ドラえもんの中でもかなりポップなテーマですが、純粋に音楽をテーマにして成功した作品が少ないだけにチャレンジングな作品ともいえるでしょう。

主題歌

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』の主題歌はVaundyさんのタイムパラドックスです。穏やかで優しい音像の楽曲となっており、本作を彩っています。ドラえもんに関連したワードがちりばめられており、映画の世界観ともよくマッチしていて鑑賞後の気分のよさを演出するのに大きく貢献しています。

映画ドラえもん のび太の地球交響楽の良かった点

テーマが音楽なので非常に見やすい

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』は音楽をテーマにした作品です。そのため作中に歌や演奏を行うシーンがたびたびあるのですが、のび太たちが楽しそうに演奏を行うシーンはとても微笑ましかったです。

また、テーマがシンプルで内容もわかりやすく、お子さんも非常に観やすいと感じました。

担当楽器の割り振り

映画のテーマを知ったときから気になっていたのが、だれがどんな楽器を担当するのかでした。ジャイアンは歌を歌いたいでしょうし、しずかちゃんはピアノかヴァイオリンを弾きたがるのではないかと思っていたからです。特にジャイアンの歌としずかちゃんのヴァイオリンの腕前は話を円滑に進めたいなら持たせることはできませんから、如何に自然な流れで他の楽器へ誘導するのかと注目していました。

本編では「運命の赤い糸」というひみつ道具を使ってくじ引きのような形で楽器が決定され、自然に楽器が割り振れたのではないかと思います。

結果はジャイアンがチューバ・しずかちゃんがパーカッション・スネ夫がヴァイオリン、そしてのび太が自分のリコーダーという配置となりました。個人的にはジャイアンがパーカッションをやるのではないかと思っていたのですが、パワーのあるジャイアンが低音を担当するのも頷けますね。

のび太の優しさとひたむきさ

のび太は物語開始時から音楽の授業で苦手としていたリコーダーが運命の楽器として手渡され、肩を落としてしまいます。のび太がリコーダーを吹くと、物語のキーワードでもあるのび太の「の」の音が鳴ってしまい、本人もそれを気にして当初は演奏に前向きではありませんでした。

しかしドラえもんの励ましもあり、周囲にからかわれながらもみんなと一緒に演奏がしたいと練習して少しずつ上達していきます。こうしたひたむきさは非常に好感が持てますね。

演出

終盤にのび太が宇宙へ放り出されてしまい、何も聞こえず助けを求める声も届かない無音・暗闇に飲み込まれてしまうというシーンがありました。音楽をテーマとした本作では常に楽器の音が鳴っていて明るく楽しくみんなが演奏をするシーンも多かっただけに、その反動でこのシーンはとても印象的に映りました。暗闇と無音というのはシンプルですが、とても恐ろしいものですよね。

また、ミッカとの交流も見ていてよかった点だと思います。当初ミッカはドラえもん達を音楽の殿堂へ連れてきたことについて、「必要だったので招いた」というスタンスでした。ですが交流を重ねるうちに徐々にドラえもん・のび太たちに好意的になっていきます。ゲストキャラとの絆が生まれていく過程も映画ドラえもんの醍醐味ですね。

映画ドラえもん のび太の地球交響楽の気になった点

見ていて起承転結がわかりにくい

地球交響楽を見ていて感じたのは、話の起承転結が見づらく全体的にメリハリがなく進行していく印象がありました。序盤から本作の敵となる「ノイズ」の気配はちりばめられてはいましたが、気が付けば襲われて気が付けば最終局面、そのまま世界を守るための最後の戦いへ…という流れでした。全体的に入り込みづらく、ややダラダラと進行していた印象があります。

テンポが良くない

音楽をテーマとした作品である以上避けられないことですが、作品中に幾度となく楽器を演奏するシーンがあります。これがワンフレーズで終わりではなくある程度の尺を取って行われるため、人によっては間延びして退屈に感じてしまうかもしれません。

話に矛盾や強引さを感じる場面が多い

全体を通してみたときに設定に矛盾を感じるシーンが多くありました。

敵の弱点を知っているはずの味方がそれを言わずについてくるだけだったり、苦労して手に入れたアイテムが役立たずで終わり、結局ここまでの展開は何だったの?と感じたり最初からそうしていればよかったのでは?という展開が多かったように感じます。

まとめ

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』ですが、全体的に矛盾や悪い意味で疑問の残る部分がある作品だったように感じます。

ただ楽しそうに楽器を演奏するのび太たちをはじめとして演出はとても良かったと思います。そのため全体を通して例年以上に子供向けに作られていると感じました。小さなお子さんのいるご家族や物語の矛盾点などはあまり気にせず楽しめる人と相性の良い作品なのではないでしょうか。

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